製造工程
1 整毛(1回目)
天然素材の毛のバラつきを整える工程。個々の毛束が持つクセやバラつきなどの特徴に対し、臨機応変に対応しなくてはならないため、作業内容はそのときどきで変わります。
すべて職人の手作業で行われ、整毛作業終了時には、同じ品質の毛束として完成します。
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仕入れた段階の毛束に含まれている、綿毛や短い毛や絡まった毛を取り除くために、専用の金櫛を通します。
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チクチク感をなくすため、ハンサシと呼ばれる特殊な刃物を使い、逆毛やスレ毛1本1本を抜いていきます。
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特に高級な毛の逆毛取りの作業。3倍の拡大鏡とピンセットを用い、1本ずつ正確に除去します。
2 混毛
理想の品質に近づけるために、通常2種類以上の毛を混ぜ、最良の毛を作り出します。天然の毛の場合は、個体差や生息地、季節によりコンディションが異なるため、同一種の毛を混毛することも。
毛腰、質感、使用感など、常に品質の均一化を図る上で、欠かせない作業です。
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混毛機を使用し、毛を混ぜ合わせます。
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静電気で毛同士がくっついてしまうと均一に混ざらないため、静電気の発生を防ぎながら行います。
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混毛機に入るときに、毛の向きや厚みが同じくらいなるよう、手作業でセットしていきます。
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束やロット毎に生じる違いを混合することで均一化。品質が整うまで、混合作業は繰り返し行われます。
3 整毛(2回目)
キメの細かい繊細な毛先で優しい肌触りを実現するために、ブルーシュを製作する際は、混毛作業の後、再度整毛を行います。
4 穂先作り
穂先にキレイな山を出したり、毛先を切ることなく各筆に合った穂先に調整するための作業は、長年培った職人の勘だけが頼りです。すべて手作業で行います。
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穂先1本あたりの毛量を測定。0.01グラム単位で計測した後、さらに手作業で若干の差異を調整します。
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毛と毛の絡まりをとるために、念入りに櫛を通します。
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各筆の穂型に合った壷に毛先を入れ、穂先の形を整えます。
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穂型が完成した時点で、長すぎる根元をカットします。(高品質な筆を作るために、長い毛を使用しています)
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規定の毛出し丈まで、穂型を崩さないように調整します。
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規定の厚みになるように、プレス機で口金を押さえます。
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プレスしたことで、微妙にずれた形をピンセットで調整します。
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ノギスで毛の長さや厚みを測り、仕上がりを規定サイズと照らし合わせ、検品を行います。
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